あの日、あの場所で-君に恋した夏の日-

元来た道を駆け抜け、ゲートから出ると、

そこはいつもの私達の世界だ。

「何か~、怖かったね~。」

「ガチじゃないっスか!」

「ヤバかったね。」

息を切らして駅に向かう、私達。

ただ、春人は一人、

いつもの通学路の分岐点で手を振った後も

どこかぼんやりとしていたので、私は心配になった。
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