あの日、あの場所で-君に恋した夏の日-
<春>ハイスクール・デイズ
とある高校の風景
(あーあ、昨日も勝てなかったな。)
私――青空 美唄(あおぞら みう)は、数学の時間に頬杖をつき、外を見ながら考えていた。
私は、この雨露(あめづ)高校の二年生。現役JKである――とともに、実は隠れゲーマー。
つまんない数学の時間に、ノートに敷き詰められた数式をまともに見ていたら、現実逃避したくなった。
だから、昨日のゲームの回想をしていたんだ。
今まで、ありとあらゆるゲームをやってきた。特に、オンラインのものは。
この世界に存在するゲームなんて、ほとんど私の守備範囲だろう。
(ま、私だって、普段は普通の女の子だけどね!)