あの日、あの場所で-君に恋した夏の日-

ある夏の日、

久しぶりに気が向いて

高校の卒業アルバムを見た美唄。

何とそれにだけ、春人の写真が載っていたのだ。

神様が、唯一消し忘れてしまった青春の足跡かも知れない。

懐かしさでいっぱいになった美唄は、

しみじみと口にした。

「――ありがとう。

お元気ですか?」
< 702 / 731 >

この作品をシェア

pagetop