あの日、あの場所で-君に恋した夏の日-

むろん、美唄はその五年間、

"何事もなかったかのように"過ごしたが、

"何も考えなかった"のではない。

時間は、今日も留まることを知らず、

一刻一刻と過ぎていく。

それは、誰にとっても、

始まりと終わりを運んでくるものだ。

でも、

…例え若き日の自分たちが青春の過ちを犯してしまったとしても、

そこに確かにあった時間。

過ごした足跡。

それは、永遠に消えることなく、あなたの胸で輝くだろう。

今を、大切に、生きていこう。

それが、

――彼の夢みた明日だろうから。

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