あの日、あの場所で-君に恋した夏の日-

『やっぱ、あんた強いわ。

負けた。』

私は、もうゲームにやり残すことはなかった。

中三の受験時に、現実逃避の材料としてハマってから、高一の時には

"孤高のヴァリアント"と呼ばれるほどになっていた。

それなのに、ゲームを始めたころからずっと、一位にはCyclamenがいて、

勝つことだけを夢見ていた。
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