俺様上司に、永遠の愛を誓え
あの頃から、もうどれくらいたったんだろうと、思った。


みんなの気持ちが、新藤部長から急に離れてしまったことが、妙に寂しくて、

部長は、本当にそんな冷たいだけの人なんだろうかとも思って、

いつも部長を、目で追っていた。


そうすると、ただ俺様で冷たいだけじゃない部長のいろんな面が覗けた気がした。


仕事のミスには厳しかったけれど、ちゃんと出来れば認めてもくれたし、

やむを得ない失敗には怒ることもなく、上司としてフォローに回ってくれた。


そんな面をいろいろ見てきたから、私は部長がずっと好きで、なかなか嫌いになることもできなかった。


……部長は、あの頃からなんにも変わってないのに……。


だけど、部長を見る周りの目が、あまりにも変わってしまったことが、やけに悲しく思えた。



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