俺様上司に、永遠の愛を誓え
「俺は、別に会社の連中に中身を見てほしいとかなんて、思ってないから」
「でも…それじゃあ……」
「いいんだ。俺は会社では、脅威でいいと思っている。
どんなに恐れられて、冷たいとか言われても、俺を怖がることで部下の失態が減るなら、それでいい」
「だって部長は、それじゃ全然報われないのに……」
なんだか涙目にもなる私に、部長がテーブルの向こうから手を伸ばして、
「…いいと言っただろう。俺は、どう思われようと気にしない」
頭をそっと撫でてくれる。
「……だが…ありがとう。おまえがそう思ってくれるだけで、俺はうれしいよ…」
言った新藤部長の顔がほんのわずかに赤く染まって、照れたように私から目をそらすと、ぐいとワインを口にした。