俺様上司に、永遠の愛を誓え
「腕引っ張らないでください…そうやって…」
「だって、そうしないと、行ってくれないだろ?」
急に、拗ねたような口ぶりになる。
「……ランチくらい、付き合います…」
そう答えて、いつもこの人のペースに乗せられてしまっていることを、少し悔しくも思った。
「やった…何食いに行こうか? 俺この辺知らないから、どっかうまいとこ連れてってくれないか?」
私の後悔になんて気づく素振りもない様子で、松岡部長がしゃべりかけてくる。
「……じゃあ、よく行くお店にでも…」
「おお、サンキュー。そこって、ちなみに何の店?」
「和食です…」
「いいじゃん! 行こうぜ、早く!」
と、先を歩き出すのを、やや重い足取りで後を追った。