俺様上司に、永遠の愛を誓え
その日の夜遅くになって、新藤部長から電話が着た。
「本社の方は、うまくいってるのか?」
「はい…部長代行で、松岡さんっていう方が来てますから」
「ああ、その話は聞いている。松岡は、俺とはタイプが違うみたいだが、問題なくやっているのか?」
「はい…問題は、別に……」
自分によく絡んでくることを話そうかとも思ったけれど、それは仕事には関係ない気がした。
「……おまえも、……泣いたりしてないか?」
部長の声が耳に響いて、それだけで涙が出そうになった。
「泣いて…ないです……」
涙をようやくこらえて、言葉を返した。
「そうか…俺は、まだ帰れないが、泣かずにいろよ…」
「はい…」と、答えたら、こらえていた涙がこぼれた。