消せない想い
「そうか、その手があったか」
おどけてみせる先生、笑い声が弾ける教室。
「じゃあ何か質問ある人?」
その声に、待ってましたとばかりに先程の男子がはいはい!と手を挙げる。
「先生は彼女いますかー!?」
出ました、お決まり。
まあ彼はそういう人だから大体みんな予想通り、だけど。
「ええー…そういう質問しちゃう?」
先生、困った様子。
「しちゃいますっ!いますか!?」
全くもう…。
と思いつつ、ほんの少しわたしも気になった。
どうせ後でゆうちゃんとこの話しするし。
少しの沈黙、そして先生が口を開いた。