哭く花

終礼まで終えた私たちは、家に帰る支度を始めた。

先生は、他の生徒と話しながら、時計を気にしている様子で、

夢ちゃんと2人で、帰ろうか、と話をしていると、

「志賀、ちょっといいか、」

周りを取り囲む女の子たちの間から先生が声をかけてきた。

「は、はいっ」

「いっといで、まってるから〜」

へらへら顔の夢ちゃんに見送られて、私は先生の後ろをついて行った。

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