哭く花
あまりの綺麗さに言葉が失われた。
広い玄関、その奥に大きな階段、
吹き抜けになっている天井には、
少し古びたシャンデリア。
「あがってどうぞ」
その場に立ち尽くしていた私に、先生が上がるように促した。
玄関入って右手の部屋がリビングとキッチン。
左には部屋が二つあって、
手前が書庫で、奥がトイレ。
階段の後ろにある部屋はお風呂。
2階は、
キッチンの上が使ってない部屋、
玄関から見た正面1列がベッドルームと先生の書斎
書庫の上がクローゼットで、
トイレは2階とも縦一列に並んでいた。
上がってすぐそんな感じで部屋の説明を受けると、
私は、使ってない空き部屋に案内され、
「美岬の部屋だから、好きに使ってどうぞ」
とドアの鍵を開けてくれた。