哭く花
また両開きとなっているドアの右だけを開くと、

中には天井まである大きな本棚、

正面の窓には机がついていて

あっさりと片付けられていた。

「男ひとりの家なもんで、こんな感じだけど、いろいろ揃えていこう」

先生は、ゆっくりしてね、とドアを開けたまま下の階へと降りていってしまった。

< 48 / 133 >

この作品をシェア

pagetop