哭く花

「謝らないで。美岬がいて、俺は幸せだ」

先生は泣きじゃくる私の背中を、

力を込めて抱きしめてくれた。

ああ、お父さんとそっくりだ。

ふんわりした心地に体が委ねられていく。

私はそのまま意識を飛ばして、

深い眠りについた。
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