哭く花
「こら、何してる」
振り向かなくてもわかる。
森本先生の声だった。
「なーに?美岬パパ」
夢ちゃんはまるで自分が幸せであるかのように余裕をかまして笑顔のピースサイン。
先生を美岬パパと呼ぶ、そんな夢ちゃんを見て、しどろもどろの先生。
「ごめんなさい、夢ちゃんには言っちゃった」
えへへ、と力なく笑う私。
先生も、夢ちゃんも、ふふ、と笑ってくれた。
また始まる、私の幸せな日々
それは下手したら、
今までよりももっともっと幸せなのかもしれない。
太陽の日差しは、痛いほどに眩しかった。