少女マンガ的社内恋愛
常務にパーチェに連れて行かれた次の日の朝、私は燐に昨日の出来事を話していた。


昨日パーチェから出る時、辻尾さんがピンクのクマが赤いハートを抱きしめているミニミニマスコットをくれたの。


辻尾さんは『オマケね』とか言ってたけど、ハートの部分には金の糸で“pace”と刺繍されており……


『アレ澄鳴、ソレカワイイじゃない。ハートの文字の部分何て読むの?』


『パーチェだよ。イタリア語で平和って意味でね………』


そのマスコットをデスクの上に飾っていたら、燐に見つかって――――…話の流れで昨日の常務との事を喋ってしまったのだ。
< 102 / 383 >

この作品をシェア

pagetop