少女マンガ的社内恋愛
私の耳がきちんと異常無く働いているなら、今私は常務に“カワイイ”と言われた気がする。


だがそんなのはあり得ない。私はいつも実年齢より年下に見られる童顔で、何より常務はずっと………


「――――…好きだ」


「………ハイッ?」


何が何だか分からず、お店のマネキンの様に固まって動けないでいると、また理解が出来ない言葉を続けられる。


「好きだ。お前の事、子供の頃からずっとずっと好きだった」


好き……?ダレガ、ダレヲ?


喉の奥から絞り出す様に出された言葉は、今までの常務の言葉のどれよりも私の意識をかっさらって行った。
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