少女マンガ的社内恋愛
一気に若々しくなった常務に、もう燐も含めて女性社員はメロメロ状態。


フワフワとハートが飛び交う営業部のオフィスの片隅で、ポツリと呟いた。


「やっぱり気のせいかな?」


あんなに美形で、その上性格も抜群に優しそうな人に出会って、忘れちゃうハズが無い。


未だに顔も名前も“どこかで…”という気持ちは完全に消えないけれど、やっぱり私の勘違いだよね。


大体高稲グループ社長とその息子に一般人の私が会う機会なんて、無い無い。


「では常務、次は総務部の方に……」


「ハイ。では営業部の皆さん、失礼します」


――――コツッ
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