少女マンガ的社内恋愛
まるで自分の家の様に出迎えて来た常務に、一気に体中の力が抜けていくのが分かった。


もしかしたら仕事で何かヘマをやらかしたのか…とも思って、ドキドキしていたのに――――…この常務の感じからすると、それは無い。


どうやら私は完全に“私用”で呼ばれた様だ。


「で?何のご用件ですか?高稲常務」


常務室に入り、怒りのオーラを滲ませつつ常務に尋ねた。


常務室には大きな本棚にファイルがギッシリの棚、デスク等が置いてあって、真ん中にはシックなテーブルを挟む様に皮のソファーが2つ。


「とりあえずまぁ、そこに座ってくれないか?」
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