少女マンガ的社内恋愛
プリプリ怒っている私に気づいているだろうに、普通に片方のソファーを示す豪華な常務室の主。


「……分かりました」


もうこうなったらさっさと用件終わらせて、さっさと営業部に帰ろう………


投げやり気味にそう決心して、のん気に紅茶の準備をしている常務をソファーから眺めていた。


「――――早速だけど澄鳴。お前のマンションの隣の部屋に、昨日空き巣が入ったんだって?」


「っ!?な、なんで高稲常務がその事御存知なんですか!?」


2人分の紅茶がテーブルに置かれ、常務も真向かいのソファーに座ってから流れ出た第一声に、目を見開く。
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