少女マンガ的社内恋愛
書類を片付けたり、パソコン作業をしていると、あっという間に時計は11時を回っていた。


「倉金ーー、すまないがホテル羽雪《はねゆき》の資料を持って来てくれないかーー?」


「ハーイ」


ある程度一区切りつけた所で部長に頼まれて、資料室に向かってオフィスを出た。


ホテル羽雪は系列ホテルが各地にあって、高稲とのつき合いは2代目社長の時代からある大手取引相手。


両親が今年の結婚記念日に羽雪のレストランで食事をして、ご飯はもちろんうちの食器もキレイだったと褒めてくれたっけ。


「えっと……羽雪の資料って、どこだっけ………?」
< 26 / 383 >

この作品をシェア

pagetop