少女マンガ的社内恋愛
いきなり腰どころじゃない、上半身全体を力強く抱きしめられて、後ろに倒れそうになる私。


「ちょっ、常務!アナタの膝から滑り台みたいにズリ落ちそうなんですけどっ!!」


一生懸命訴えても放して貰えず、逆に力はどんどん強くなって行く。


このままでは潰れる…!とアタフタしていると、常務の震えた声が耳に届いた。


「やっと…オレのものだ……」


この一言だけでキュンときちゃう私は、もう手遅れな様で……


「よろしくお願いしますね、常務様」


今までで1番幸せに溢れた笑顔を返しながら、広くて逞しい背中に腕を回したのだった。


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