少女マンガ的社内恋愛
「オイチビネズミ。さっさと注文する料理選びやがれ」


何気なく男性客のオーダーを受けている辻尾さんの姿を見つめていると、常務にメニューで視界を遮られる。


「ちょっ、常務!!……」


“何するんですか”と文句を続けたかったが、グッと言葉を飲み込むハメになってしまった。


なぜなら常務の周りを漂うブラックオーラの量が、さっきより明らかに増えているから。


オシャレなカフェに似つかわしくない空気を大量に纏う常務に、冷や汗が背中を伝った。


これは…常務さっき不機嫌にはなってないって言ってたけど、絶対に突っ込んだらヤバそう……
< 78 / 383 >

この作品をシェア

pagetop