少女マンガ的社内恋愛
ああ、違う。そうじゃないし、こうじゃない。


オレが言いたいのもやりたいのも、こんなんじゃないハズなのに――――…軽く頭痛がしてくる。


「幸作大丈夫?なんかさっきからやたら周りの空気が黒いよ?」


人畜無害そうな笑みを浮かべてこんな事を聞いてくる親友を“いい人”と思っているチビネズミに、真正面から言ってやりたかった。


こんなヤツなんかに好印象持つんじゃねぇ。好意を持つなら―――――…


「……登暉。お前今日仕事終わったら、うちに来い」


ポツリ…と、登暉だけに聞こえる様に放つ。


「了解。ビールとつまみ持ってくわ」
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