イケメン 一家に囲まれて

「そんなことよりさ、君は誰かを好きになったことある?」

誰かを好きに…

「いいえ」

「僕はね母親が大嫌い父親もね、兄弟は大好きでも今の遼は嫌いなんだ…わかる?」

わかるはずがない。

「遼は昔から僕と同じ性格で作り笑いを作ってた、でもそれは僕らにとって自虐行為だった」

「確かにそうですね」

見てて辛そうで、泣きそうだった。

でも彼らはそれを、隠してまでやっていた。

「人間は気持ちなんてコロコロ変わるし、傷つけながら生きていく傷つきながら生きていく、僕は確かにそう思うけど遼は人よりもそれを味わっている」

だからなんだというんだ。

「だからこれ以上遼に作り笑いやあんな思いをさせたくないんだよ」

「確かに人は傷付く多さとか人それぞれだと思う、それを助けるのもいいことだけど相手が心を開かない限りそれは続く」

人は話さなきゃ伝わらないし、話さなきゃわからない。

だから…

「貴方双子が恐れているものに立ち向かわない限り遼も変わらないし貴方も変わらない、私が何をしようとも」

変えられるならとっくに変えていたと思うし。

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