イケメン 一家に囲まれて

「まぁ、また今度ゆっくりお話させてくださいね?」


私が気になっていたのを気づいたのか、爺や?が口を開いた。


それにしても爺やって言いにくいなぁ。

なんかいいのないかなぁ?

あっ!あった!

「あの、爺やって言いにくくて…憧れがあって言いたかったのがあるんですけど…」

「何でしょう?」

言いにくいけど…やっぱ憧れだしっ!

「本当に図々しいんですけどっ、セバスチャンって呼んでいいですか!?」


そう私が口にした瞬間だった…。

「フフッ…フハハハハッ!唄ちゃん最高!」

美咲は大笑いし、爺や?は顔が暗くなった。

「実は私は、当て字と一緒で、斎蓮荘(せばすちゃん)というのです。私の家は代々藤堂家に使える者でして、両親がそう名付けたのです」


「そうなんですね…なんか…すいません。」

「いえいえ、私のことはおじさんでとかでも構いませんよ?」


やっぱセバスチャンは嫌なんだ…。

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