イケメン 一家に囲まれて
「アイツらの顔見てみろよ」
「あぁ、なるほど」
女の子がこぞってチョコを渡すわけだ。
車に乗りこみ、スーパーに下ろしてもらう。
「買い物終わったら連絡するから、スーパーで待ってろ」
「はい、ありがとうございます」
戸村さんはあの高級品専用のスーパーに行き慣れている。
あんなとこもう二度と行きたくない…。
胃に穴があきそうなくらい高いし。
頭おかしいんじゃないのってくらい広いし無駄に設備整ってるし。
考えるだけで胃が……。
「とにかく材料買おう」
ボンボンショコラを作るための材料と、スーパーの隣にある百均でチョコを入れる入れ物と、転写シートを買う。
プルル…プルル…
スマホが着信を知らせる。
戸村さんからだ。
「もしもし」
『買い物終わったか?今スーパーについたとこだ』
「今買い物終わったとこです、どこにいますか?」
『いや、今駐車場グルグル回ってる』
高級車が駐車場を…!?
早くしなきゃ!
「と、取り合いず百均の店よ前に来てくれませんか?」
『りょーかい』