イケメン 一家に囲まれて

けれどすがる者があると人間は安心するのか震えが止まった。

「あの……ここはどこですか?」

「それは言えません」

そう言うと代わりにメモ帳に書いてくれた。

(遊見 総一朗様の家)

遊見……。

何で?

「私は何故ここに?」

「言えるのは貴女様が好きだと、愛してやまないこの思いが伝わるまでここにいろと…」


ゾワッとした。

気持ち悪いと思ったのと同時に恐怖にかられた。


今はただ、菊池という執事の人を信じるしかなかった。
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