イケメン 一家に囲まれて

「陽鉈様…そのこの女は?」

「担任のいったとうり僕達の双子の世話係としてきたんだよ」

「そうそう、庶民だから仲良くしてね」

さりげなくけなしているのは気のせいだろうか。

女達を見てみれば、庶民のくせにという目を私に向けている。


「かわいそうに…」

「本当にけなげだねぇ」

猫を被ったまま私をバカにしてくる二人。

あぁ、帰りたい…

二人はまるで同じ人間のようだった。

口調、服装、顔、性格。

わざと似せて双子であるのを楽しんでいるかのようだった。


どっちが陽鉈で遼かわからない人を見て楽しそうにしていた。


けれど、周りから楽しそうにしている見えるのに悲しい表情をたまにチラホラと見せていた。


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