イケメン 一家に囲まれて
双子というのを楽しんでいるはずなのに、悲しそうに笑みを浮かべ二人は猫をかぶり続けていた。
二人からはなんの命令もなく、授業に取り組みここの授業は本当にわかりやすくいい環境だと思った。
昼休み、二人はつまらなさそうに私を引きずり食堂へと来た。
最初の一言は…金持ちなんて嫌いだ‼︎
というもの、中に入れば広々としていて天上にはおきまりのシャンデリア。
数々の調度品に、高そうな椅子から机までも。
一流シェフがいて高級レストランのような食事を平然と行なっていた。
親が作り上げた、名と業績に捉えられ自分を出せず、親の作った業績を盾に生きている。
そんな狭い世界でよく生きられるなぁ、と私はつくづく思う。
彼ら双子もそうだ、自分の本性を隠し名ばかりに捉えられている。
私は彼等がわからない、元々深入りをしたかったわけじゃない。
ただただ純粋に知りたいと思った。
「お前なに食うの?」
勿論、昼食代なんて出てるわけもない。
高い昼食なんて財布から出せるわけない。
きっとバカにされるだろう、鼻で笑われて殺意を抱くだろう。
「お弁当なので」
「…」