イケメン 一家に囲まれて
「お、お風呂入ってもいいですか⁈」
「えっ?別にいいけど」
よ、よかったぁ〜
そんなに怒ってなさそうだし、このまま流れで入っちゃお…
「僕がいるけど」
「うぇっ⁉︎」
こ、この人冗談言える人だったんだ…
「何?本当に入るつもり?」
「い、いいえ‼︎」
白川 誠哉長男であり、白川財閥の御曹司で次期社長なのだがいわゆる引きこもりで。
本当に暗い人ってことと、冷めている人くらいしか思わなくて、冗談言う人だとは思わなかった…
「僕だって人間だし、笑ったり悲しんだりするさ」
あれ?
一瞬だけ何か暗い顔をした気がした。
「何かあったんですか?」
「いや…なんでもないよ」
何があったのだろう?
ただ純粋に知りたいと思った。
けれど…今この人はきっと教えてはくれないとそう思った。