まじめっ娘とイケメンくんの恋
交換条件
「綾子お願いがあるんだけど」と
彩子さんからの電話。
謙太さんが熱を出して寝込んでるそうで
薬とか食べ物とかを
元春さん経由で頼まれたらしいが
彩子さんがどうしても抜けられない
用があるから代わりに届けて欲しいと。
「家知らないし
あたしが行ったら何でお前が来た?
なんて追い返されたりして」
「追い返すような元気ないかもよ」
「病院行けばいいのに」
「めんどくさがり屋だからね
とにかく届けるだけでいいから
そのくらいだったら彼は怒んないでしょ」
と 後でラインに地図と
持っていくものを送ってきた。
まだ正式な彼じゃないし・・・
なんであたしなん?
頼む人他にもいるでしょ!
なんて独り言をいいながら
送られてきた薬とか軽く食べれるもの
をスーパーで購入した。
アパートについて
玄関のベルを鳴らすと
しばらくしてから謙太さんが
出てきた。
「えっ?あやっぺ?」
「はい 頼まれましたんで
届けに来ました」
「あ~サンキュー」
「こんなものより病院行った方が
いいですよ」
「行く元気もない」
謙太さんの姿は
いつもとは違ってしんどそうだった。
「何か食べたの?」
「何にも・・・」
「熱は?」
「計ってない」
あ・・・体温計も頼まれてた
ないから計ってないのか・・・。