まじめっ娘とイケメンくんの恋


引っ越しをしたのはあたしが先だった。


とりあえず住めればいいわと
春用の服と身の回りの物だけ
あとの家具はテレビやベットなど
すべてレンタルにした。


共同のスペースに置くソファーや電子レンジ
テレビなどは 不動産屋が迷惑料として
用意をしてくれている。


ただ冷蔵庫は別に小さいのを
自分専用にレンタルをした。


お互いの部屋はプライバシー保護と
信頼関係が壊れてはいけないからと
玄関より別に鍵を取り付けてもらっている。


このまま一人ならどんなに気が楽か・・・。


後日ついに
もう一人の彩子さんが引っ越してきた。


「おい!これどこ運ぶ?」
「適当に部屋に投げてて」
「これは?」
「それも!」


朝から騒々しい。


この人の引っ越しが一段落するまで
このまま部屋に引きこもるしかない?


布団を被って寝ていた。


「ねぇー!お隣さん!」


うるさいくらいドアを叩く彩子。


「何ですか?」


「今日からよろしくね」


「あ・・・こちらこそ」


そっと部屋のドアを閉めようと思ったとき
「同姓同名のあやこってどんな子?」
彩子さんの後ろに男が群がった。


まるでホストクラブですか?
と言うくらいのイケメン揃い。


そしてみんなの第一声は
【えっ・・・・・・】


あたしはそっとドアを閉めた。



< 7 / 125 >

この作品をシェア

pagetop