まじめっ娘とイケメンくんの恋


それから1時間
ううん2時間くらい
賑やかな声が響いていたが
あたしの課題が終わる頃静かになっていた。


トントンと彩子さんが
あたしの部屋のドアを叩いた。


「鍵をかけてないから
開いてますよどうぞ」


片付けをしていたあたしは
そのまま机の片付けをしていた。


スーっと扉があいて
彩子さんが入ってきた。


「もうみなさん帰ったんですね
彩子さんお風呂終わりました?
あたし掃除しておきますね」
そう言って振り返ると
そこに立っていたのは彩子さんではなく
そう彩子さんではなく
謙太さんだった。


「ゲッ!」
持ってた参考書を落としてしまった。


「ゲッ!ってなんだよ
失礼だな」


「てっきり彩子さんだと思ってたから」


「彩子さん元晴んちへ行ったよ」


「今から?」


「そう 気をきかせたんじゃないの?
先に他のやつらを帰らせて
後で自分等が出ていって
後は宜しくだってよ」


「宜しく?何を宜しく?
気をきかせるって何?」


「お前は天然か?
それともバカか?」


「バカですけど・・・
いつも思うんですけど謙太さんって
キツいですね
本人目の前でズケズケと・・・」


「そう?」


「後は宜しくの意味わかりました!!!」



「やっとわかったか
鈍感」



「ほらまたぁ~!
後片付けさせられてるんでしょ?
もしかして流しに
カレーのついたお皿がそのままとか?」


「はぁ・・・やっぱり天然
いや・・・完璧なるアホ!」


天然にバカに終いには
アホも付け足されてしまった。




< 79 / 125 >

この作品をシェア

pagetop