まじめっ娘とイケメンくんの恋



「マジ???同じ名前でも
ここまで違うとか」


「まるで彩子のbefore afterじゃん」


失礼な言葉が聞きたくなくても
聞こえてくる。


「でもあんな方がオレもここに
出入りしやすいよな
あれが美女だったら
色々問題になりそうで
彩子がヤキモチ妬くよな」


美女じゃなくてすみませんね・・・。


「そうだ!!!
ねっ!もう一人の綾子さん
ちょっと出てきてよ」


また激しくドアを叩く。


「何?」


「あたしの彼氏を紹介しておくわ
さいさい顔を出すと思うから」


さいさい顔を出す?
それ迷惑ですけど!


「紹介しなくても別にいいよ」


「よくないよ!
『知らない人が家にいる!』って
警察呼ばれても困るから」


「アハハ確かに その子なら
やりそう!」


どこまで失礼な団体なのか・・・。


「特別にコーヒーを
入れてあげるから出ておいでよ」


仕方なくあたしは出ていった。


「これがあたしの彼の元春ね!
それから彼の友達のけんちゃんに
ゆうくんにまっくん」


次々紹介されても
頭には全く入りません。


「あなたも彼が来るなら紹介してね」


「そんな人いません」


「あっそう・・・居ないの
ごめんねぇ~」


わかっていってるでしょ!




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