まじめっ娘とイケメンくんの恋


どんどん押す力が強くなりあたしは
前に飛んで行きそう。


「もぉー!貴生さん!
ふざけないでください!」


「アハハごめんごめん」


「もー!アハハじゃないですよぉ」


あたしが怒ってるのに
「あっ!空いた!」
と そのままその場を離れて
少し先のベンチへ行ってしまった。


「ちょっとぉ~ついでに
止めてくださいよぉ」


あたしは揺れが収まるのを待って
ブランコから降り貴生さんを追った。


「もー!!!」


「そんな怒んない怒んない!
早くゲットしないと人に取られると
思ってね!はい!座って」


貴生さんの横に座ると
「まだ怒ってる?」
と顔を覗いてきた。


「もう怒ってません!」


「フフッ」


「何が可笑しいんですか?」


「可笑しいとかじゃなくて
可愛いなぁと思ってね」


可愛い?本気?
照れちゃって顔を上げられないじゃん。


するとそっと肩を抱いてきたかと思ったら
顔が近づいた。


そして無言のままキス。


【いや‼】体が勝手に
拒否反応を起こし貴生さんの体を
離すように押してしまった。


「えっ?ダメなわけ?」


ダメと言うか
付き合い始めたと言っても
今日だよ?それなのにもう?


「ご・ごめんなさい
びっくりしちゃって・・・」


「イヤって言われるとは
思ってもなかったから・・・」


「イヤとは言ってないけど・・・」


「じゃあ もう1回していい?」


ってかここ公共の場なんですけど
人も居るし見られちゃうし。


あたし返事をしてないのに
顔がまた近づいてきた。


やっぱ・・・いや・・・かも。


謙太さんと時はこんなに
嫌っていうことは無かったのに
どうしてなんだろう?


その時!!!


あたしの携帯がなった。






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