涙色
––––ピーンポーン
その音に、動きが止まった。
–––誰?
春輝達なら連絡をしてから来るはず。
セールスマン私の家には来ない。
しかも今は夜の10時。
こんな時間に誰が・・・?
私はモニターを確認した。
「っ!」
なんでなんでなんで・・・。
どうしてここにいるの・・・!?
映し出された人物に、一瞬息が止まった。
そこに映っている人物があの人だと、理解した途端体に力が入らなくなって。
その場にペタンと座った。
体が震える。
怖い。
私の頭を恐怖心が埋め尽くす。
やっと夢を見なくなったのに。