涙色


屋上に続く階段を登りきる。


目の前にあるドアノブに手を伸ばして、掴んだ。


––––––––––その時


「明希、最近なにもされてないか?あいつに。」


「っ・・・あのね、トイレとかに、行った時にね、姫、やめろって・・・死ね、とか言ってく、るの・・・ふぇっ」


な、にそれ?


なんで・・・


どうしてそこまでするの?


もういいじゃない。


みんな明希ちゃんのこと見てるじゃない。


どうして・・・?


「あいつ、最低だな。」


亮平・・・。


「ねえ、次ぎやったらさ、しめようよ。僕、もう限界!!」


李都・・・?


「・・・ダメだ。」


亮平・・・。


亮平は信じてくれるよね?


まだ信じてくれてるよね?


だから"ダメだ"なんて言うんでしょう?

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