涙色
出会い
あんなに昔みたいにはなりたくないって思ってたのに、こんなにもあっさりと戻ってしまった。
見えていたものには色がなくなって。
感情もなくなって。
自分でも分かるほど目が冷たくなって。
私ってなんで生きてるんだろう?
私を必要としてくれる人なんかいない。
私はぎゅっとペンダントを握りしめる。
最初から最後まで、信じてくれた人。
たった1人の信頼できた人。
大好きだった人。
今思えば、彼以上に好きな人なんていなかった。
亮平のことは好きだったけれど。
彼よりも好きじゃない。
多分、闇から救ってくれたから、勘違いしてただけ。
彼だけ。
彼だけが好きなんだ。