涙色


昔みたいに戻りたいのに。


心のどこかで戻りたくないって思ってる自分がいて。


いつもは絡まれてもすぐに逃げられるのに。


その日は違った。


その日は、逃げるまでに時間がかかった。


だから、気づかれてしまったんだ。


彼に。


彼らに。


だから、また。


思い出してしまった。


必要以上に。


だから、また夏島春輝に。


出会ったんだ。


きっとこれは偶然で。


でもやっぱり必然で。


夏島春輝ともう1度出会うのは。


運命だったんだ。


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