涙色


倉庫に行って、みんなと話して。


楽しい。


こんなに楽しいのは初めて。


今は夏休みだし。


海、行くんだよね?


「ねぇ、海行くの?」


「行くぜ!!!めっちゃ楽しみだな!」


「うん!そだね、透理!」


ほんとに楽しみ。


そういえば。


「いつ行くの?」


「29日だよ」


29日か〜・・・。


ん?


29日!?


「あと3日しかないじゃん!!」


「あれ?行ってなかったっけ?」


「言ってないよ!佳正のバカ!」


どうしよ!?


水着持ってないし。


「そんなに準備するものねーだろ。」


「飛鳥わかってないね!私は水着持ってないの!」


私の言葉にみんなが止まった。


「・・・え?なんか変な事言った?」


なんで?


止まる要素あった?


ないと思うんだけど。


「お前、水着持ってねーの?」


「持ってないよ?それがどうかしたの?飛鳥」





なんか変なこと?


みんな持ってるの?


「え、夢羽ひとつも持ってないの?」


「春輝までどうしたの?持ってないよ?」


そう言うとみんな目を見開いた。


え、持ってるものなの?


「夢羽、今から買いに行こうか。」


今から?


私は、チラッと自分の服をみた。


・・・。


まあ、大丈夫だよね?


変じゃないよね?


・・・うん。


多分大丈夫だよ。


「ん、わかった。」


私がそう言うと、みんなが準備し始めた。


それに続いて、私も準備を始める。


人生初の、プライベートの水着!


スクール水着しか着たこといんだよね。


ちょっと楽しみだな!


そんなことを思いながら、春輝のバイクに乗った。


そして、みんなでショッピングモールへと向かった。
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