涙色


倉庫についた時はもう夜七時を超えていた。


「・・・腹減った!!!」


幹部室に入ってそう叫んだのは透理。


「うっせぇ」


そして飛鳥に睨まれる透理。


いい加減学習すればいいのに。


「まぁでも俺も空いたかな〜」


間延びした声でそう言ったのは春輝。


こいつは総長なのに、こんなんでいいのかと思う。


だって、めっちゃ適当そうじゃない?


「まぁまぁ、なんか作ればいいでしょ。あれ、お弁当あったっけ?」


1番しっかりしてるのは、佳正だ。


なんで佳正が総長じゃないのかな・・・。


「腹減った」


そう言って、立ち上がった雅人。


案外雅人もしっかりしているかもしれない。


「持ってきたぞ〜」


そう言ってテーブルの上に6つのお弁当を置いた。

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