涙色
「うわぁっ・・・!!海だ〜っ!!!」
防波堤の前で叫んだ。
あと1歩で砂浜に・・・!!!
砂浜ってどんな感触なんだろ?
・・・あれ?
ちょっと待てよ?
砂浜って、ただの砂じゃね?
あの、よくある砂場の白砂ってやつじゃね?
なんだ。
そんなに意気込んで入るような場所じゃないじゃん。
「夢羽。お前なにやってんだ?」
「えっ、うぁ、・・・え?」
「ぶはっおま、なんだよその顔!」
そう言ってお腹を抱えて笑い出した透理。
くそぅ・・・。
おのれ透理〜っ!
私が・・・。
私が頭の中でこの白い砂浜に対していろいろ考えていた時に!!
平然と砂浜に足を踏み入れ、さらには私の顔をバカにしおって・・・!
許さん!
「なに1人で百面相してんだよ!」
そう言ってまた笑う透理。
「〜〜〜っていやぁ!」
「ぅえ!?」
ふっ。
1発お腹にお見舞いしてやったぜ!
ばーか。
「ほら、透理。場所取らなきゃ。」
私は透理が持っていたレジャーシートとテントを取った。
「あっおい!」
その後は2人で場所を取った。
そして、みんなに先に行くなと怒られた。
まぁ楽しかったからいいけど。