涙色
「はぁ・・・」
何度目だかわからないため息。
『大丈夫か?』
『ゆっくり休んでね』
『バカなのに風邪引くんだな!・・・ゆっくり休めよ』
『無理すんなよ』
上から順に、透理、佳正、飛鳥、雅人。
『無理しないでね。休憩も必要だよね。なにかあったら言ってね。すぐに行くから!今日はゆっくり休んでね!』
このメールは春輝。
春輝は風邪じゃないと知っているから、文章もみんなと違う。
みんなのメールに返信をして、またベッドに寝転がった。
ぼーっと天井を見つめる。
「なにやってるんだろ。私。」
今日学校を休んだのだってズル休みだ。
みんなに迷惑かけて。
私はいない方がいいのかな・・・?
チラッと時計を見たら、もうお昼を過ぎていた。
「お腹空いたな・・・」
誰も拾ってくれない私の言葉。
なにか食べようと立ち上がった。
「・・・カルボナーラにしよう」
久しぶりのひとりで食べたご飯はとてもさみしかった。