体重の無い彼女と僕との関係とは、

女王の城 side➽カナミ

「おはよーございまーーすｯ！」
そう言ってあたしは、今日も元気に教室の扉を勢いよく開いた。
するといつも通り、やっほー、おっす、おはー！など、教室のあちこちからスマホから顔を上げてクラスメイトから返事が帰ってくる。
私はぴょこぴょことスキップ気味に自分の席に勢いよく座り、手鏡を取り出した。

（あちゃー、マンションの上から飛び降りたのはミスったな。髪ぐちゃぐちゃー……↓↓メイクも少し崩れてるし！）

などと思いながらキラキラのコームで髪をとかす。

今日のファッションのポイントは、元気なオンナノコに見えるためのオレンジのチークとリップ、髪型はボブでふんわりとカーブしている。まつげはくるんと上向きで目元はぱっちり、リボンはチェーンで緩ませて、スカート短めだけど、スパッツ履いてます★☆……言えばきりないけどこんな感じ！

ふと、今朝の男の子について思い出した。メガネかけててちょっとかっこいいけど……年上かな？でも、ナマイキ！クールっていうの？笑ったり頭ポンポンとかそーいう仕草したらモテそーなのに、もったいなーい。愛想悪いしさ。
はぁ、ファッションはバッチリなのに、テンションはサイアク。