体重の無い彼女と僕との関係とは、
教室に入るといつも通り、クラスメイトは机の上に参考書やノートなどを開き、黙々と勉強している。だれも僕に話しかける人はいない。
何故なら、ここは、有名な進学校だからだ。
朝挨拶しても、みんな集中して、本や、参考書、ノートに目を向けているから、返す人などいないので、挨拶はしないのが、もはや、暗黙のルール。
ここに入れば、周りから一目置かれる存在になる、らしい。僕はあまりそういう事に興味が無いのだが、ここに入る前に、おとなしくて、可憐な母が、鼻息を荒くして自慢げに語っていたので間違いない。



でも、僕はここに入ることを望んでいなかった。
小学生から中学まで僕は普通の市立の学校に通っていた。市立の学校では、テストの成績はトップ3のいずれかに入るのが当たり前だった。たまに1位をとることもあった。小学生の頃は、テストでいい点数をとると母親に褒められ、さらにご褒美にお菓子や食玩（お菓子にちいさなおもちゃがついているもの）が買ってもらえたので純粋に嬉しかった。
しかし、中学生の頃には母親はさらに上を目指すようになり、頑張って学校で1番になっても、あまり褒めては貰えなくなった。


親は僕に期待し、県内でも有数の進学校に僕を入学させた。
しかし、普通の学校で成績が良くても、ここでは僕の成績は中の下。だから、ぼくは必死に勉強しなければならない。
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