【短】ホワイトクリスマス
学校の校門の前に黒色のマフラーをした彼が立っていた。もちろん、あのマフラーは私がプレゼントしたモノ。



「来るの早いね」



「うん。ちょっと早く着いてさ…ごめん、遠いのにわざわざ呼び出して」



そう言った彼はいつもと違い、どこか悲しそうな顔をしていた。



「どうしたの…?」

不安になって私は彼に問い掛けた。
少し時間が経って彼はやっと口を開いた。









「ごめん…別れて?」







信じられない気持ちと私の目からは涙が溢れていた。私はその場で静かに泣いた。彼はまた”ごめん”と言って静かに去って行った。



去って行く彼の背中を私はじっと見ていた。
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