変わらない世界

手紙

春休みに入り、私はずっと退屈な日々をすごしていた。
ほとんどが布団の中で過ごす毎日…。

いつも想うことは
柴田先生のことだった。

重い身体をおこし、布団からでる。

(外に出てみよう…)


玄関のドアを開けると
春の息吹が感じられた。
空は青く澄み渡っていた。


毎日の日課、ポストを確認しに行く。

ポストを開けてみると
お母さんへの封筒や請求書…。
その他には――

【田中有希様】

私の名前が書かれた白色の封筒が紛れていた。


表には差出人の名前は書いていなかった。
不信に思いながらも裏を見てみる。


そこには―――

【柴田】

と書かれていた。
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