変わらない世界
この時期、学校中が文化祭の準備で忙しくなる。

文化祭まであと1週間しかない。



「先輩、このパネルってどこに置きますか?」


有希の美術部の後輩達が大きなパネルを持ちながら言った。

有希は美術部の部長で文化祭の展示係の係長でもあった。
部活では「展示係」クラスでは「喫茶店」を文化祭でやることになっている。


「そのパネルは3階の視聴覚室ね」

有希は別の作業をしていたが一旦、手を止めてそう言った。

後輩達がパネルを持ち、教室を出て行こうとする。




「そのパネルは音楽室よ」



自分の後ろの方で声が飛んだ。
それと共に私の肩が震える。
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