変わらない世界
黒く少し茶色がかった髪を一つに束ねている女性教師。


「間違えないでね。ちゃんと確認しておいて」


宮川はそう私に言い放った。睨むような冷たい視線が痛かった。


「…はい」


早く文化祭、終わってほしいな。


作品を展示している最中でも、私は先程の失敗のことや宮川のことを気にしていた。
そんな私の姿を誰が見ても落ち込んでいるとしか思えないだろう。

私は小さくため息をついた。


(早く柴田先生来てほしい…)
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